こんにちは。不動産投資トラブル情報局です。
不動産業界の不祥事が明るみになっている昨今、大手企業だからといって信用できるという概念はなくなりつつあります。
2021年8月31日にSI被害者弁護団がスルガ銀行不正融資アパマン問題の損害賠償請求を行ったと報道されました。
不正融資問題ではスルガ銀行が最も有名ですが、どんな方が被害者に多いのかご存じでしょうか。
スルガ銀行不正融資問題の被害者は高学歴高収入の方々が多いと言われています。
今回はなぜ高学歴で高収入の方が被害に遭ってしまったのかその理由を解説したいと思います。
スルガ銀行の融資基準とは?

スルガ銀行の融資基準の1つに年収があります。この融資基準をクリアする年収は800万円以上でした。
このことから基本的に対象になったのが年収 800万円以上の属性の方で、融資額が引き延ばせる年収1,000万円以上がメインターゲットでした。
しかし不正融資が拡大していくと年収800万円に満たない方でも年収を偽装され被害に遭っている方もいます。
スルガ銀行不正融資の被害者の属性

スルガ銀行不正融資の被害者の属性を調べてみたところ、大手企業のサラリーマン(製薬会社)をはじめ、医師、公認会計士、弁護士などの超難関国家資格保有者の方々が被害に遭っていました。
特に一流企業のサラリーマンや医療関係の被害者が多い印象です。
なぜ高学歴高収入の方々が狙われたのか?

理由① 破産しにくい

不動産収入以外の本業があり給与所得が高い方々の場合、仮に不動産事業が失敗し赤字になったとしても給与で赤字が補填できます。
年収400万円の方が月に手出し20万円を補填するのは難しいですが年収1,500万円の人であれば補填できてしまいます。
スルガ不正融資アパマン問題は手出しが発生しやすい不良物件を販売していることから本業の給与所得が高い人をターゲットにし、破産しにくいようにしています。
理由② 借入限度額を知らない

高学歴高収入の方々は家柄が良いことが多く普段から借金をするような生活をして育ってきていません。
よって年収がいくらあればいくらまで借りられるなどの融資条件や借入限度額を知りません。
実際に銀行は地主や富裕層に対してはオーバーローンを出すこともあります。
仮にスルガ銀行の融資額上限が9割だったということを被害者が知っていたとしても、不動産業者から“あなたの属性が良いから特例です”と言われれば信じてしまうでしょう。
理由③ 破産しそうな時は周りが助ける

万が一、本業の給与で補填できなくなって破産しかけた場合家族に相談することがほとんどでしょう。
相談された親や親族がお金を持っている場合、借金を立て替えることができます。
高学歴の方々の両親は年収が高いというデータがありますから親が立て替えることも想定内でしょう。
医師の場合、親族が富裕層である事は珍しくないですし、公認会計士や弁護士のような国家資格の方々は破産したらペナルティーがあります。
頑張ってきた我が子のためになんとかしたいという親や親族がいてもおかしくありません。
これらを見越して高学歴を狙ったと言えるでしょう。
さいごに

このように狙われる人には騙す側にとって都合の良い理由が存在します。
これらのニュースが報道される度にYahoo!ニュースのコメント欄やSNSに被害者が“馬鹿だから騙された”というコメントを見かけますが、そうとは限りません。
もしコメントしている方がターゲットにされた場合、瞬殺で騙される可能性もあるでしょう。
不正融資は騙す側が本気で騙しにかかった結果ですので、誰が騙されてもおかしくありません。
騙された方より騙す方が悪いということは忘れないようにしましょう。